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僕らの音楽遍歴7"Joni Mitchell/Mingus”


Writer : kunio


Type/ : 2021-03-16 / blog

Joni Mitchellの多彩な経歴の中でもMingusは特別なアルバムだと思う。
しばらく昔話にお付き合い願いたい。大学生だったころ金沢でいつものように代返の段取りをして、今日はどこで過ごすか思案しながら城の坂道を下りていく。
ある日、寺町の忍者寺の駐車場の片隅にたたずむ離れのような家、詩人の泉井小太郎氏と音座マリカ氏のアトリエ兼住まいで、一日過ごすことにした。お二人は六角文庫を主宰し現在も兵庫県を拠点に多様なフィールドで活躍中である。http://rokkaku.que.jp/

泉井小太郎氏に描いていただいた20歳の私である、1980年6月22日とある。こんな感じでコーヒーと煙草を前にしながら、Charlie Parkerを始め沢山のJazzを聞かせていただき、さまざまな芸術の世界を教えていただいた。
ある日、Joni Mitchell知ってるよね→はい(実はwoodstockぐらいしか知らない)、Mingus知ってるよね→はい(実は友達の家で直立猿人を一度聞いただけ)
Jaco知ってるよね→もちろんです(実はWeather Reportを少し聞いただけ)、じゃあこれ気に入るよって聞かされたのがこのアルバム。
その後Joni Mitchellの好きな作品はたくさんできたが、やはりMingusだけは特別、初めて聞いたあの部屋の風景を伴って、幸福感に包まれる。
jacoのプレイもこのアルバムだけは特別な雰囲気をたたえているし、Herbie HancockやWayne Shorterも禅のような音を出している。