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社会とガラパゴス


Writer : matsushi


Type/ : 2021-09-01 / blog

お安い映画によく出てくる「悪の組織」だが、
社会生活をしていると、いや、組織こそ悪なのだ、と思うことがよくある。
組織化されると、人は元々の組織の意義を忘れ、組織内のポジション競争に邁進する。
評価を得るために思考停止状態で直列職制の目的の実現のみを考える。
人はそういう性質だと思う。
例えばナチスの幹部たちのように。
そして糾弾されると自分は命令に従っただけだと弁明する。

三島と東大全共闘の映画、当時の右翼も左翼も国家観が古い、戦争を経験するとそうなるのも分かるけど、「国」がまずあって、というところに疑問を抱いていない。
国に対して変革しようと挑む図式になってる。
国家があっての国民なのか、市民あっての国なのかの思索が必要だ。

今は共通の敵、地球温暖化、新型コロナがあるから国も国民も思いは一致しているはずだが、日本政府だけがズレてる。
国は法で国民の自由を縛れないから自治体の条例任せだという。
自民党は党是の改憲に導くチャンスなんじゃないのか、必要な改憲ならすればいいのに。

日本人の悪いところは、集団心理に陥りやすい。
上から右と言われれば、ほんとうは左だと思っていても、自分の中で言い訳を作って右を向く。
つまり独立した自我がない。
自我を確立するためには自己の深掘りが必要だ。
確固とした自己を実現して初めてその上に自我を構築することができる。
自己を深掘りすることは普通に暮らしていたのでは無理で、例えば戦争で死にそうになるとか宗教的に悟るとか、UFOに誘拐されるとか非日常な出来事を経なければならない。
こんなことは社会とは無関係で国家や組織とも無関係。極めてパーソナルな大事件である。

「社会」に対して「個人」か、
「社会主義」に対して「資本主義」?
いや「個人主義」だろ。
「社会」に対して「会社」?
「社会の窓」に対して「美術の窓」か?
「社会」に対して「ガラパゴス」でいいや。

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