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音楽の大衆化


Writer : matsushi


Type/ : 2020-09-23 / blog

これからの音楽のあり方について、コロナ以前に考えていたこと。
DAWとかアプリで皆が音楽を作るようになり、
将来、既成の音楽を購入することは少なくなるであろう。
プロのうち、ごく一部の前衛的音楽家以外は生き残れなくなる。
人々はTPOに合わせて音楽を自分で作るようになる。
生け花のように。
そこで必要なのは音楽とその作り方を教えてくれる人、
ゴルフのレッスンプロや生け花の師匠のような。

ところが、コロナ禍となり、ちょっと現実の進みが早くなってしまった。
ライブができなくなり、音楽はもっぱらスマホやPCで聞くものとなった。
作家のほうも以前からPCで作る人は一定数いたが
ほぼ全ての人がスタジオでなく自宅でPCに向かうようになった、プロもアマも。
レッスンプロは必要なく、YouTubeで学ぶことができる。
CDからオンライン、そしてストリーミングへと移った。
プロもアマもディストリビューターを介してプロセスとしては平等に配信できる。
差別化が難しくなる、
PCやDAWの性能が上がっているので音質、音色も平等と言っていい。
もちろん技術や耳の違いはあります。
音楽的革新やメッセージ性よりも
身近な(四畳半的?ワンルーム的?な)音楽が共感を呼ぶ。

さて、NewsGatheringもそんな中で活動を開始した。
ベースとキーボードのオリジナルメンバーに僕、
つまりギターが加わったトリオである。
メンバー中二人がMacユーザーだったこともありDAWはLogicを使っている。
優れものである。
DAWを使ったミックスやマスタリングはキーボードのホージがやってくれている。
プロトタイプを聞いて細かな注文をつけるのがベースのクニオである。
演奏とミックスのイタレーションを何十回も繰り返している。
音楽性自体は元々ユニークだったのでオリジナリティーには苦労していない。
これを世界中の有名オンラインストアで配信するんだけど、
上に述べたように
世界中のたくさんの人がたくさんの音楽をオンラインで発表するから、
一般リスナーに我々の音楽を聴いてもらうことがタイヘンである。
友人、知り合い、同級生、縁故、同僚、あらゆる人に広報する。
でも聴いてくれる人は少ない。
プロモーションの仕方を考えなくてはならない、
そんなとこはしたことないから試行錯誤である。
著作権の問題もある、このあたりの話はまた今度。

やってみて気がついたことは、
やっぱり音楽は人である。
床の間の生花のような音楽でも、この人の生けた花を見たいと思う。
我々が歌っているようにシンギュラリティが訪れたとして、
その時はAIによって生け方の違うお花が観れるだろうか?
きっといろんなパラメータによって生け方が変わってくるんだろうな、
でもそこにエゴは、エスはあるんだろうか?

つづく
©️Planet Wave