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ぼくらの音楽遍歴2”Steve Reich”


Writer : kunio


Type/ : 2020-10-25 / blog

1970年代後半、日曜日の夜23:00からNHK-FMで放送されていた「現代の音楽」を高校生の頃、毎週楽しみに聞いていた。Bach→Webermの「6声のリチュルカーレ」が流れてくると、未知の音楽への期待でワクワクした。上浪渡氏の解説も軽妙で好きだった。海外の現代音楽祭の最新録音を紹介するなどまさに、音楽のいまを垣間見ることができる数少ない機会だった。
当時は「ベルリン・メタムジーク・フェスティバル」などで盛んにミニマル・ミュージックが取り上げられていたように記憶している、Steve Reichの「18人の音楽家のための音楽」が放送されたのもその頃だった。とにかくおったまげた、こんな音楽がこの世にあるのかとびっくりした。
Steve Reichは「Tehillim」や、Pat methenyの名演「Electric Counterpoint」など印象に残る作品が多いが、個人的には「18人の音楽家のための音楽」が最も好きだ。当然であるが曲中のPulses(パルス)がシンセサイザーでなく生楽器で演奏されていることに驚き、関係ないはずのWeather ReportのWayne Shorterがサックスでパルス奏法すると、この曲のように聞こえて不思議な感じだった。
当時のミニマル・ミュージックは多彩で、Philip Glass、Michael Nyman、La Monte Youngらが新曲を出すたびに新しい驚きがあった。Terry RileyがNHKスタジオで生録音した「Shri Camel」も放送されて、今でも私のライブラリの宝物になっている。
"Steve Reich/Music For 18 Musicians"