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シミュレーション仮説


Writer : matsushi


Type/ : 2020-11-02 / blog

人類はコンピューターシミュレーションの中で生きている、の仮説を検証することは今や物理学者のテーマの一つになっている。

我々人類含めた我々の宇宙は何者かが作ったコンピューターソフトの中のデータとして存在している、とすると直感的にはその何者かは”神”ということになる。

我々が生命工学を操るのと同様、高度な科学技術を持った”神”が実験のために我々の宇宙を作ったのかもしれない。
あるいは僕が今朝顔を洗った時の一滴の水のしずくが垂れたコンマ1秒の中に無限の空間と時間が凝縮されて、0.02秒後に相当する四十億年後にしずくの中心から数億光年相当のやや外れたところに我々が生まれ、この瞬間を生きているのかもしれない。
そうすると僕は”神”ということになる。

...的なことは誰しも想像したことがあるだろう。
「胡蝶の夢」「matrix」の世界である。

壮大なテーマだが非常に興味があるので、この検証に取り組んでみたい。
考える道筋としては二つの方法を思いつく。
一つは現代科学、もう一つは人間原理。
とても一回では終わりそうにないので今回は科学的思考法で。

我々の科学では宇宙は有限だということになっている。
かつて古代人は力持ちの神や動物が宇宙を担いでいたり、端っこから海の滝が流れ落ちたりしているしている姿を想像していたようだが、ほぼほぼ当たっている。
アインシュタイン以降、なぜかこの宇宙では光が最速のモノであり、光を超えるものは無いとされており、数多くの観測、実験で証明もされている。
一方big bang以来宇宙は膨張しており中心から遠くになるほど速度が速くなっているとされている。
光の速度を超える瞬間に境界があり、この宇宙の端がある。
event horizon/事象の地平線、特異点/singurarityと呼ばれている。

この宇宙の多くの物理法則は時空は無限であることの仮定を境界条件として解くことができるのに、全ての物質、事象、現象は光の速度を超えられないってホント?
という疑問が湧く。

それは光原理だからでは?
つまりこの宇宙は電磁波でしか情報が伝わらないから、電磁波でしか観測できないから。
シュレジンガーが観測した途端に因果が決まると言ったのは、つまり電磁波によってしか因果を確かめることができないから、この宇宙が存在しうるかどうかを判断できないから。

光(電磁波)を超えるものを光(電磁波)で観測することができない、ということ。
だから光の速度を超えられない、宇宙は有限である、と逆説的。
このことはなんだか結果から公理を逆算して、またその公理を使って何かを導いているように思えないだろうか。
結果が間違っていたら?
作為的に結果が決められていたら?
観測者の都合で観測条件に制約があっただけでは?
何やら第三者の気配を感じる。

つづく
©️Planet Wave
#画像はボイジャーが太陽系を離れるときに写したもの、全ての太陽系の惑星が映り込んでいる。人類が初めてこの目で太陽系を見ることになった写真。