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僕らの音楽遍歴20”Le Mystere Des Voix Bulgares ブルガリアの声の神秘”


Writer : kunio


Type/ : 2023-02-15 / blog

私はコーラスのことがよくわからない、コーラスをするのも苦手だが、編曲の仕方もよくわからない。しかし、好きなコーラスはいくつかある、ご紹介するブルガリアン・ボイス、単旋律だがグレゴリオ聖歌、そしてマーラーも好きだ。
NewsGatheringの曲でコーラスを入れることがあるが、どれも王道のコーラスではなく、どことなく辺境の響きになっている。新曲の”History of Water Plants Aquarium"のコーラスも独特の雰囲気で作られている。
ご紹介したいブルガリアン・ボイスの一枚は1988年に民族音楽としては異例のヒットを遂げた”Le Mystere Des Voix Bulgares ブルガリアの声の神秘”である。とても響きの良い音楽になっていると思う。
実際ブルガリアの古い民族音楽を聴くとこのような響きは感じられない。紐解くと1950年代にブルガリアの作曲家フィリップ・クーテフが農村民謡を合唱曲にアレンジしたとされている。
日本では1976年に芸能山城組が”地の響 ~ 東ヨーロッパを歌う”を発表し、私はNHK-FMでリアルタイムで聞いていたが、高校1年生の耳にはちょっと響かなかったようだ。
その後、菅野よう子さんが攻殻機動隊のサウンドトラックで取り上げ、独特の世界観を醸し出している。リオオリンピックの閉会式の三宅純さんのアレンジによる「君が代」も素晴らしかった。
NewsGatheringが取り入れた手法は、通奏低音、2度でぶつかるコーラス、地声などである。”Shadow Phenomenology(ないた赤おに)”の間奏コーラスもその手法で作った。
たかがコーラスといえども、ときに世界観を変えてしまうようなパワーを感じることもある、人間の声ってすごい。