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ぼくらの音楽遍歴3”Shakti With John McLaughlin”
Writer : kunio
Type/ : 2020-11-14 / blog
金沢で大学生活を始めたばかりのころ、折衷様式が美しい尾山神社の門前に「メルツバウ」というシャバシャバのカレーがおいしい喫茶店があった。今思えばマスターはデザインに造詣の深い方だったのかもしれない。ある日、そこでこのレコードがかかっていた。おったまげた。インドの古典音楽の修練を積んだヴァイオリン奏者と二人のタブラ奏者とともに、ドローン弦付きの特製ギターが縦横無尽に弾きまくっている。それまでインド音楽もそれなりに神妙に聞きかじっていたが、どんどん身体に染み込んでくる音の洪水に圧倒された。これは誰が演奏しているのかなと思いつつ、ジャケットを手に取ってみると、Shakti With John McLaughlin - Natural Elements 、1977年の作品である。なんと、あのJohn McLaughlinだった。それまでの彼に対するイメージは、たぶん多くの人が現在も抱いているイメージと同じで、マイルスデイヴィスの電化ジャズの重要人物、やや敷居の高いマハビシュヌオーケストラ、スーパーギタートリオで一番地味な人、サンタナと一緒にのけ反りギターも弾ける人というところだった。
私の中ではこのユニットにおけるJohn McLaughlinだけが特別な存在に思えてならない、同時期に合計3枚のアルバムがあり、2001年にはRemember Shaktiとして同窓会的なアルバムがあるが、その中でもこのNatural Elementsというアルバムだけが突出しているような気がする。
20歳前の私に、既成の音楽枠の外にはとてつもなく広い世界があるのではないかと確信させた、啓示に満ちた音楽である。
まだ聞いたことがなければ、ぜひ聞いてみてほしい、最後の曲の美しさは格別。
私の中ではこのユニットにおけるJohn McLaughlinだけが特別な存在に思えてならない、同時期に合計3枚のアルバムがあり、2001年にはRemember Shaktiとして同窓会的なアルバムがあるが、その中でもこのNatural Elementsというアルバムだけが突出しているような気がする。
20歳前の私に、既成の音楽枠の外にはとてつもなく広い世界があるのではないかと確信させた、啓示に満ちた音楽である。
まだ聞いたことがなければ、ぜひ聞いてみてほしい、最後の曲の美しさは格別。