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ギターのリズムをめぐる神学論争


Writer : matsushi


Type/ : 2020-09-14 / blog

DAWの波形を見るとジャストのクリックの手前で立ちあがって上昇カーブの途中でクリックがくる、
何がジャストか、ましてや前ノリ、後ノリって何の意味があるのってなる。
クリックの手前でストロークを開始してるってことはギタリストは瞬間的にはフィードフォワード制御してる、
そしてクリックの音を聞いてフィードバック制御をするらしい。

学生時代、大学の軽音楽部に入ってた。
それは良い思い出ばかりでそのことはまた別に書きたいけれど、
最近また思い出すことがあったので、今回はリズムに関する音学論争について。
軽音楽部、YFAという名前の部だった、自分が入学した何年か前に創部されたらしい、
だから70年代半ばくらいの創部かなぁ、
よくあるロック研究会とか軽音楽部とかっていう名前ではなかったのが金沢大学らしかった。
マジメに音楽、青春してました。
楽しみは定期コンサートそのものとかそのあとの飲み会とかなんだけど、
3次会、4次会くらいになると人数も減って、夜もふけ、
街のミュージシャンが経営してたり、働いたりしてる店に行って酔っ払いの議論が始まることになる。
金沢はめんたんぴんとかTバードとか古くは浅川マキ、久保田真琴なんかが出たロックな街だったんで
そういうシチュエーションは違和感なくあった。
そこでは当時結構な頻度でリズム談義がなされてた。
結構なといってもディープナイト7、8回に1回くらいだけど。
いわく、バンドのリズムはどこに持っていったらいい?
どこに合わせるべき?
ジャストじゃ無いんだよだの、
前ノリ、後ノリだの、
メトロノームを聞いてたんでは遅れるから目で追ってジャストを狙うんだの。
80年前後の金沢はそんな感じだった。
僕がMIDIシーケンサー、ローランドのMC-500を買ったのは80年代の半ば、クリックが当たり前になった、
今のDAWには程遠いけど初歩的なクォンタイズができるようになった、
それからMac ClassicIIを買ってVisionを使い始めた、
更にMacは進化しOS XになりGarageBand、Logicを使って今に至る。
振り返るとこの40年の間に音楽の神話は現実となり、理想は波形で表現されるようになった。
良い時代になったもんだ。

つづく
©️Planet Wave