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NGの音作りNo8 ショパンコンクールとDream


Writer : hoji


Type/ : 2021-01-26 / blog

(ショパンコンクールFAZIOLIのピアノ)

こんにちは、
NGの音作り8回目です。

前回からクラシックの話題が出てきているのでその流れで、少し脱線!

5年に1回ポーランドで開かれるショパンコンクール昨年2020年は、惜しくもコロナ禍で延期となりましたが、この前、NHKBSを見てたら、2015年のショパンコンクールのドキュメントをやっていました。
ショパンコンクールといっても、そのコンクールで使われる、ピアノメーカーの戦いの話でした。
題して、
「もう一つのショパンコンクール」

見た方もおられると思うけどネタバレね。
ショパンコンクールでは、エントリーされている演奏者がコンクールで弾くピアノメーカを選択できる仕組みです。
そのピアノメーカは、4つ。
・スタインウェイ
・ヤマハ
・カワイ
・ファツィオリ
予選の前に、各メーカが調律したピアノ(音程はもちろん、もっとも大事なのは音色)をステージの上に4台並べて、演奏者が順番にちょっとづつ弾いて、確認して、その4台から自分が予選で演奏するピアノメーカーを選ぶ。

ほとんどの演奏者が、スタインウェイかヤマハ、カワイを選択、ファツィオリは一人だけであった。ファツィオリは戦略的に音色をおとなしめの深い音で勝負をかけたが、それが裏目に出てしまい、多くの演奏家はファツィオリを選ばず1名だけが選んでいた。ファツィオリの音は僕も好きで、他のコンクールでもよく使われていいるのですが、惜しくもそのような結果になってしまった。カワイは、皆さんもご存知の通り低音の響きが素晴らしく音が厚い。カワイは予選で5名ほどに選ばれていた。スタインウェイは圧倒的で、大半のプレイヤーがスタインウェイを選び、ヤマハも健闘し10名以上の方に選ばれている状態。しのぎを削っていました。

驚いたのは調律師!なんと、スタインウェイ以外の調律師はすべて日本人!ヤマハ、カワイは日本メーカだからそうなると思っていたが、イタリアメーカのファツィオリの調理師も日本の方でした。で、コンクールに参加するプレイヤーは皆一様に調律師と心のコミュケーションを図っていて、一緒に相談しているシーンや演奏が上手くいかず悩みを調律師にうちあけているシーンなどが映し出されて、新たな面を垣間見ることができました。

結果、コンクールの決勝に残ったフィナリストは10名いたが、ヤマハは7名の方に、スタインウェイは3名の方に選ばれていました。カワイとファツィオリは予選で惜しくも消えていきました。ファイナリストで、ヤマハを選んだ方々は、皆一様に、弾きやすくフラットであるから、プレイヤーの感情を表現しやすいと答えていた。確かヤマハのピアノについてはチックコリアも同じ事を語っていた。

ファイナリストの10名は、2回の予選を勝ち抜いていて約30名から選ばれているが、ファイナルでピアノをヤマハからスタインウェイに切り替えた方もおられた。
予選と本選の決定的な違いは、予選はソロピアノ、ファイナルはオーケストラとの共演となる。
オーケストラの共演では、ピアノの音はきらびやかでないとオーケストラに負けると話していたファイナリストもおられ、その方はヤマハからスタインウェイに切り替え結果4位となっていました。
最終的には、1位は韓国の方で予選からスタインウェイを選んでいた方、2位もカナダの方で予選からスタインウェイ選択、3位と5位がヤマハでした。

ショパンコンクールで、ファイナリストの半数以上がヤマハを選択することは、ヨーロッパの音楽業界では奇跡とのことでした。確かに音は最高の響きだと思うし僕も好きな音です、フラット!しかし、やはりスタインウェイはもっと明るくきらびやかで深い音だと感じます。スタインウェイの歴史やブランド力、約170年の実績に追いつくのはなかなか難しいみたいです。。。。。
因みに、NGの楽曲は全て ヤマハ の グランド(サラマンダー)ピアノの音で構成しています。

このNHK番組を見ていて、
「音楽の近くに居られる事は本当に素晴らしい」
と思いました。音楽を続けるには、それなりの環境が整わないとできない。苦労されている方も多いと思う。ずーっと続けられるのは感謝です。で、楽しくできるなんて!やはり最高。とてもありがたい!と思いました。

(楽曲DreamのピアノトラックEQ)

今は、次の曲に取り掛かっています。「CrimsonRedOgreCried」(日本語名:泣いた赤鬼)という曲。メンバーと昨年年末に、今後の曲を製作する段取りでオンライン打ち合わせをして、その時に上がっていた曲。
YouTubeにて既にアレンジ経過のメイキング状態で「Dream」が配信されていますが、元々、楽曲「CrimsonRedOgreCried」をオーケストラっぽくアレンジしようという話がメンバーとの打ち合わせで出てまして、その流れで、いろいろ考えていた時に、試しに楽曲「Dream」をやったらどうなるだろうとふと思ったのがキッカケで、先に「Dream」アレンジしました。

クニオからもいろいろ提案アドバイスを頂きながら作成した「Dream」は、NewsGatheringのバンド形式ではないんで、通常配信はしないでYoutube限定とさせていただいて、その動画もクニオが綺麗に譜面と音の同期編集してNews2Gathering"Intermezzo No 2 Dream #1 の名前でアップされてます。既にお聴きの方もおられると思います。そうそう、youtubeチャンネル登録もよろしくお願いします。

ドラムなしで、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス、ピアノの構成。打ち込みだがなんとかリアリティーのある音にしたいなぁーーーとトライしているところです。
特にヴァイオリンの旋律には気を使いました。
どういう風に作ったかというと、
まずは、ビオラ部分を Musescore から logicPro のオーディオトラックに移して、それを流して音を出しながら、ヴァイオリン奏者の気持ちになって、エアーヴァイオリンを持ってアドリブで歌いながらエアー演奏、それを録音しました。はたから見たら、何やってんねん!となる。。。。。。。んで、録音されたものを耳コピして譜面化して音の整理。

気持ちとしては、もう少しリアルなオーケストラの音にして、「CrimsonRedOgreCried」はドラムもパーカッションもギターもベースもオケも入れたダイナミックなバンド形式にしたい!プログレか? ま、こればっかりは、やってみて、イシモト、クニオと「あーだコーダ」しないと結果はわからない。オーケストラっぽくない方が良いかもしれないし、ひょっとしたら朗読や語りや舞踊が合うかもしれない、、、かな。

では、
また次回に!

つづく。