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犬のワクチン


Writer : matsushi


Type/ : 2021-02-23 / blog

新型コロナ感染症のワクチン接種が日本でも始まったらしい。
伝え聞くところによるとかなりの予防効果があって、かつ副反応も少ないらしい。
感染症の難しさは自分の行いが他人に影響するところで、自分の体だから自分の自由でしょ、というわけにはいかない。人類の特徴である社会性に鑑みるとやはり個は他を利し、社会のために行動するほうが人類の目的性的に理にかなっているはずだ。

リチャードドーキンスの利己的な遺伝子論、ゲーム理論で考えても面白そうなテーマではある。

僕はたまたま犬のワクチン問題でこのことを考えたことがある。
狂犬病は法律でワクチン接種が義務付けられている感染症だ。年一回必ず注射を打たないとドッグタグをもらえない。
一方、動物病院などで接種が推奨される混合ワクチンはなかなか難問で、予防できる感染症が日本では何十年も確認されていないものだったりする。かつワクチンなので個体に悪い影響が出ることがある。ネットの情報では更に追い討ちをかけるように、アメリカでは混合ワクチンの接種は推奨されていないとか、怪しげなウワサまである。混合ワクチンを推奨するのは製薬メーカー、獣医の陰謀だ説が出てくるのである。
犬が高齢になってくるとリスクが高まるので悩ましい問題である。

ワクチンは一頭でも接種しないと全体を危険に晒す。ここでいろいろ調べてみると、何十年もその感染症が確認されていないのは、病気や高齢で散歩に行けないような個体を除いて殆どの飼い犬が混合ワクチンを接種しているからで、だからウチは受けなくても大丈夫でしょ、は誤りだとわかる。

東アジアでは欧米に比べてCOVID-19が抑えられてるという。それは交差免疫なのかネアンデルタールの遺伝子が少ないからなのか分からないが、現時点で言えることはSARS-CoV-2のワクチンを世界中の一定割合以上が接種して初めて世界の集団免疫を獲得できるはずで、極論すると日本人にとってリスクがあったとしてもワクチン接種する方が国際社会全体の利益に適っているのである。それは周り回って日本の利益にもなるはずなのである。

つづく
©️PlanetWave