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陽気な奥さん


Writer : matsushi


Type/ : 2020-10-28 / blog

NGの3人でたまたまロバート フリップの話となり、Facebookで見つけたToyahとRobert FrippのSunday Lunchのシリーズを紹介したら、大いに盛り上がった。
あのKing Crimsonの気難しそうな機械のようなギタリストがなんとも楽しそうに奥さんと掛け合っている動画シリーズである。
大抵は座って例の機械のような変拍子を弾いているのだが、その隣でToyahがポンポン(て言うんだっけ?)持って踊っているのだ。
陽気だ、良い奥さんだ。

ロバート フリップの話は純粋に音楽の話しである。
今手掛けているfractalっていう曲のイメージは、雨が降っていて水たまりができている。
水たまりの水面には雨粒が作る波紋がいくつかできている。
波紋どうしはお互いの輪っかが重なるのだが波が波をまたいで他の波には影響されず広がっていく。
同心円の波どうしの間隔は一定であるらしい、正にフラクタルだが、
このギターイメージがロバート フリップである。
自分で言ってハードルを上げてしまった。
まっ、こんな感じの超絶機械的テクニックのギタリスト。
変拍子と突然変異的な和音の塊り。

このギタリストとSunday Lunchのギャップである。
そう言えばオリジナルKing Crimsonでもグレッグ レイクの叙情的な歌声とメロディーというギャップがあった。
一番最近のCrimsonではエイドリアン ブリューという感覚的、音響的ギタリストとの融合だった。
ギャップ萌えの人なんだね。

昔、富山県 立山町の知り合いの家に遊びに行ったら、盆踊りの季節で、その時の曲が変拍子でビックリした記憶がある、
けどもう思い出せない。あれは一体何だったんだろう?
日本にはそういう自由なタイム感が元々あるとしか思えない。
揺れるタイム感をのちに西洋音楽の定義で採譜したら変拍子になり、伝承されるうちに確固とした律動になったのだろう、
小泉文夫的に言うと。

河合隼雄は日本は母系社会だと言ったが、陽気な奥さんは良いよね。
ロバート フリップを見てると普段はきっとToyahに甘えてるのだろうなと思えるよ。
ステイホームで初めて見えた人柄だった。
なんだかウィズコロナのほっこりした一面だった。
シンギュラリティだけじゃないのかも、
fractalにもちょっと調性が出てきたりして。

つづく
©️Planet Wave
#写真はToyahとRobert FrippのSunday Lunchの一コマ